変異株への新型コロナワクチンの有効性について



新型コロナウイルスの変異株が世界各国で広がるなか、新型コロナワクチンの接種が進められております。 感染力が強いとされる変異株に対して新型コロナワクチンは有効性があるのだろうか。 これからワクチン接種を検討している人には、新型コロナワクチン製造会社3社の変異株に対する見解と国内での変異株感染状況についてご説明いたします。また、変異株のワクチンの有効性についても解説いたします。


目次[非表示]

  1. 1.変異株への新型コロナワクチンの有効性
    1. 1.1.ファイザー社の新型コロナワクチン
    2. 1.2.モデルナ社の新型コロナワクチン
    3. 1.3.アストラゼネカ社の新型コロナワクチン
  2. 2.ワクチン効果が低下する可能性も懸念 “E484K”とは
  3. 3.日本国内の新型コロナウイルス変異株の感染状況
  4. 4.政府は水際対策の強化と新たな措置を実施
  5. 5.まとめ



変異株への新型コロナワクチンの有効性


新型コロナウイルスの変異株は、基本的なウイルスの形や特徴は同じですが、従来のウイルスよりも感染力が強く、免疫機能が効きにくくなるといった可能性も考えられております。

新型コロナウイルスのワクチン接種が各国で進むなか、変異株にも有効性があるのか、日本国内において承認されたワクチンの製造会社3社では、現在でも変異株へのワクチンの有効性について研究が進められております。


ファイザー社の新型コロナワクチン

アメリカの大手製薬会社が開発したコロナワクチンです。ワクチン接種をした人の抗体を使った実験を実施し、従来のウイルスに加えてアルファ株(イギリスで発見された変異株)とガンマ株(ブラジルで発見された変異株)にも作用する抗体が作られる結果が報告されております。

また、南アフリカでも臨床実験を実施し、発症を防ぐ効果があるとして、ベータ株(南アフリカの変異株)にも有効性があるとされています。


モデルナ社の新型コロナワクチン

アメリカの製薬会社が開発し、ワクチン接種をした人の抗体を使った実験を実施(ファイザー社と同様)しました。以下の結果が報告されております。

イギリスで発見された変異株には有効であると発表されています。

ブラジルで発見された変異株および、南アフリカで発見された変異株では、効果が弱まっている結果が発表されたため、引き続き詳しく検証していく必要があるとされております。


アストラゼネカ社の新型コロナワクチン

イギリスの大手製薬会社で、オックスフォード大学とに共同開発されたワクチンです。 イギリスで発見された変異株には、従来ウイルスと変わらない効果があったと発表されており、南アフリカで発見された変異株には効果が見られなかったとされています。


※いずれのワクチンも、上記の結果は実験によるものであり、新型コロナウイルス変異株に対するワクチンの有効性は、引き続き詳しく検証していく必要があるとされております。



ワクチン効果が低下する可能性も懸念 “E484K”とは

イギリスや南アフリカで広がったものと異なる変異に“E484K”があります。この由来国が不明とされている“E484K”ウイルスは、スパイクタンパク質の484番目のアミノ酸が変化したウイルスになります。日本国内でも感染例が報告されており、E484Kの変異株には、免疫やワクチンの効果を低下させる可能性があると指摘されています。


E484Kの変異を有した変異株には、以下3つの変異株が存在します。

●501Y.V2(南アフリカ)  

●501Y.V3(ブラジル)  

●フィリピンで確認された変異種


南アフリカとブラジルで広がった変異株には、 感染力を強める“N501Y"に加えて、ワクチンの効果を低下させるE484Kの変異が指摘されています。 また、N501Yの変異はないが、E484Kのみの変異が見られている変異株も存在します。これまでと異なるタイプの変異株が登場しており、国内でも感染が報告されています。

インドで新たに発見されたB.1.617.2と呼ばれる変異株も従来ウイルスより感染力が強い可能性があると考えられており、WHOでは「懸念される変異株」としてイギリス、南アフリカ、ブラジルに次ぐ4つ目としてインドの変異株として指定されました。ワクチンの有効性については、継続して注視していく必要があります。



日本国内の新型コロナウイルス変異株の感染状況


2021年4月30日時点での新型コロナウイルス変異株の確認数は1646例となっております。大阪府、兵庫県、北海道の順に変異株の感染確認数が多く、その中でもイギリスで発見された変異株のみ確認されております。 千葉県、埼玉県、東京都などでは、ブラジルで発見された変異株も確認されており、南アフリカで発見された変異株は、岐阜県、茨城県、神奈川県で確認されております。



政府は水際対策の強化と新たな措置を実施

国内での新型コロナウイルス変異株の拡大を踏まえて、政府は以下の水際対策と措置を実施しております。


■変異株スクリーニング

自治体で全陽性者数の40%の検体を目途に、追加で変異株のPCRを実施。  

変異株が確認された場合は、検査や積極的疫学調査を実施。  


■国立感染症研究所でゲノム解析

変異株と考えられる患者に対して、ゲノム解析を実施。  

迅速に変異株の発生状況を把握。



まとめ

新型コロナウイルスワクチンは、国内で承認された製造会社3社が変異株にも有効性があるとの見解を示しているますが、ワクチンの効果を低下させる可能性も懸念されております。ワクチンを接種した場合でも、新型コロナウイルス感染症や新型コロナウイルスの変異株に必ず感染しないとは言い切れない状況にあります。

イギリスや南アフリカ、ブラジルで発見された変異株は国内でも確認されており、変異株に対する対策も不可欠となっております。変異株に備えるには、感染症対策によって感染を防ぐとともに、感染が疑わしい人をすばやく把握して、クラスターや感染拡大を食い止めることが重要となっております。

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