新型コロナワクチン接種は毎年必要?

ワクチン接種により新型コロナウイルスの感染・重症化を防ぐ効果が確認されている一方で、時間の経過による効果の低下、変異株に対する免疫やワクチン効果の低下が懸念されています。
そうした中、ワクチン効果の低下や変異株への対応に向けて、ワクチン接種が毎年必要になる可能性が示唆されています。
この記事では、今後ワクチン接種はどのように行われるのか、ファイザー・モデルナ社の見解をはじめ、国内の動向について解説していきます。


新型コロナウイルス感染症の重症化率

現在、第5波ピーク時よりも新規陽性者数は大幅に減少していますが、重症化率は高い状況にあります。


▼2021年12月1日時点
・新規陽性者数:123人(うちの重症者数:26人)

・重症化率:21.1%


▼2021年8月20日
・新規陽性者数:25,975人(うちの重症者数:1,888人)
・重症化率:7.2%

データから分かるように、国内での2回目接種完了が約72%に達しているものの、重症化の発生率の上昇傾向にあります。
長期的なワクチン効果の持続性については、今後も政府による発表や臨床試験データなどを確認していく必要があります。


ワクチン接種は毎年必要になるのか


重症化が上昇傾向の中、2021年12月からはブースター接種(追加接種)が国内で始まりましたが、ワクチンによる感染・重症化予防の効果を高めるために、毎年接種が必要になる可能性が示唆されています。
しかし、現時点では毎年必要になるかどうか、明らかにはなっていません。


インフルエンザの予防接種の場合、毎年流行するウイルス株が変化するため、そのウイルスに対するワクチン接種が必要とされています。


新型コロナウイルスの場合、人へ感染する中で遺伝情報の一部が変化し、次々に変異株が生まれています。

しかし、ウイルスの基本的な特性は引き継がれているため、一定のワクチン効果は保たれると報告もされています。
ただし、ワクチン接種による効果は時間とともに減少する可能性があるほか、変異株には免疫やワクチンの効果を低下させる可能性も懸念されています。


毎年接種が噂される2つの理由


そんな中なぜワクチン接種が毎年必要と噂されているのか?

その理由として「中和抗体価の低下」「変異株への対応」の2つが挙げられています。


【 ①:中和抗体価の低下 】
ワクチン接種によって体内で生成される中和抗体は、新型コロナウイルス感染症の感染・重症化を防ぐ役割を持っています。
しかし、この中和抗体は接種から時間が経つと量が徐々に減少してしまいます。
その為、中和抗体の量・質(抗体価)が高いほど防御効果が高いとされるため、追加接種や定期的な接種によって、中和抗体価を持続する必要があるとの見方があるようです。

▼ワクチン接種後の中和抗体価・発症予防効果の比較▼

『ファイザー社』
・2回目接種後7日目の中和抗体価と比べ、8ヶ月後は73~92%低下すると報告
・発症予防効果は、7日目以降2ヶ月未満の96.2%から、4ヶ月以降は83.7%まで減少

『モデルナ社』
・2回目接種2週間後より、経時的に中和抗体価が減少すると報告
・発症予防効果は、14日目以降6ヶ月未満の93.1%から、4ヶ月以降は92.4%まで減少


【 ②:変異株への対応  】
変異株は従来株と比べて免疫やワクチンの効果を低下させる可能性があるため、新たな変異株に対応したワクチン接種が必要になるのではという見解があります。
実際、変異株に対するワクチンの有効性調査により、その効果や中和作用に影響を与えることが報告されています。


▼ファイザー社・モデルナ社
・B.1.351(ベータ株)への中和作用が少し弱くなるが、一定の中和活性があることが確認

▼ファイザー社のみ 
・B.1.617.2(デルタ株)へのワクチン有効率が少し減少するが、ワクチンの有効性はあると確認

▼アストラゼネカ社
・B.1.351(ベータ株)に対する中和活性は、初期に流行したウイルス株と比較して約9分の1に低下(一部検体では中和活性が見られていない)


ワクチン接種によって、変異株に対しても一定の有効性・中和活性が報告されているが、その効果や中和作用に影響を与えることが懸念されています。


現在、変異株に対するワクチン開発や臨床試験も実施されており、ファイザー社・モデルナ社では、「毎年新型コロナワクチンの接種が必要になる可能性がある」との見解を示しています。

2社ともに、ワクチン接種後の効果低下や変異株の出現により、感染・予防効果を維持するための定期的なワクチン接種が検討されているようです。



ワクチン接種に関する国外の動向


国外においても新型コロナワクチンの定期的な接種が検討されています。

各国の動向をみていきましょう!

▼韓国
・疾病管理庁による資料『政府の主要政策推進の現状および今後の課題』において、新型感染症の危機対応戦略を高度化する必要性を述べています。
・新型コロナワクチンの接種を毎年実施することが検討されています。

▼英国
・英国のワクチン担当相は、テレビ局のインタビューで新型コロナウイルス感染者の急増に対してワクチン接種が毎年必要になるとの見方を示しています。

国外ではワクチンの毎年接種の可能性が示されているが、日本ではまだ示されていません。
しかし、12月からは国内でもブースター接種(追加接種)が開始され、3回目接種により、低下した感染・重症化予防効果が高まると報告されており、今後、定期的な接種が行われるかどうか政府の発表を待つ必要があります。



まだ新型コロナウイルスの流行は収束しませんが、皆さんや皆さんの大切な方々が安心して過ごせるよう新型コロナウイルスワクチン接種後に中和抗体検査を受けて抗体の有無を確認してみましょう。

どうか皆様体調管理、予防の徹底を行いウイルスに打ち勝っていきましょう。


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