ワクチン接種後の中和抗体量は減少する? 必要な量や検査方法は?


ワクチン接種2回を完了した多くの方が気になるのが、「ウイルスに打ち勝つ免疫がついたのかどうか」だと思います。

ワクチン接種により生成される中和抗体の量には個人差があり、時間とともにその量は減少していくことが分かっています。
感染・重症化予防に必要な中和抗体量は現時点で明らかになっていないが、中和抗体量が多いほど感染防御能力が高いと考えられています。


中和抗体とは


中和抗体とは、体内に入ってきたウイルスのタンパク質に結合して、活性を中和して感染を防ぐ作用を持つ抗体のことです。
この中和抗体が体内で生成されることで、発症や重症化を防ぐ効果が報告されています。

【中和抗体が作られる仕組み】

体内で中和抗体を生成させるために必要なのが、新型コロナワクチンの接種です。
新型コロナワクチンの接種では、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の設計図となる遺伝情報(mRNAワクチン・ウイルスベクターワクチン)を投与します。

→接種後、遺伝子情報をもとに細胞内でスパイクタンパク質が産生
→そのスパイクタンパク質に対して免疫が反応し、中和抗体が生成

【中和抗体の注意点】
◆ワクチン接種によってできる中和抗体の量には個人差があります。
◆ワクチン接種で作られた中和抗体は時間とともに減少していきます。
※NCBI(アメリカ国立生物工学情報センター)の資料によると接種から半年以上軽経過すると、抗体の濃度はピーク時の約4分の1まで低下すると確認されている


出典:NCBI『Waning Immune Humoral Response to BNT162b2 Covid-19 Vaccine over 6 Months』



感染予防に必要な中和抗体量


ワクチン接種により十分な量の中和抗体が生成されていれば、高い感染予防効果が得られるとされています。
その理由に、抗体量は経過とともに減少し、抗体量と感染予防には関連があると言われています。

ただし、中和抗体量が多い場合でも完全に感染を予防できるわけではありません。


<イスラエルのデータによると>

ワクチンを接種した1,497人のうち、39人にブレークスルー感染が認められました。

◆症状の例は、上気道うっ血(全症例の36%)、筋肉痛(28%)、嗅覚または味覚の喪失(28%)、発熱または悪寒(21%)など。
◆感染周辺期の中和抗体価のGMTは、予測にたいして対象(非感染者)より低かった症例192.8(95%信頼区間[CI]、67.6〜549.8)、対照533.7(95%CI、408.1〜698.0)
〔中和抗体価の比,0.361(95%CI[0.165~0.787])
◆感染周辺期に、感染力と中和抗体価が高いことに関連が見られた。


その結果、ワクチン接種による予防効果を100%に近づけるためには、3回目の追加接種(ブースター接種)が必要との見解が示されています。
そして、追加接種を行うことで、低下した感染・重症化予防効果を高める効果が報告されました。


中和抗体量の検査方法


そこでワクチン接種後に実施したいのが、中和抗体の検査です。

中和抗体の検査は、病院で行うか、検査キットを活用する方法があり、どちらも血液採取により、血中の中和抗体量を調べることができます。
さらに、検査キットであれば、15分で結果を確認できものもあります。

【検査方法】
血中に含まれる中和抗体量を、血液採取によって検出
→採血用針により指先の血液を採取し、カセットに滴下
→15分後、中和抗体の有無がラインで出現

【判定方法】
 ⇒C・Tラインともに色づく:陽性(中和抗体あり)
 ⇒Cラインのみ色づく:陰性(中和抗体なし)
 ⇒Cラインが色づかない:無効
※Tラインの色が濃いほど、中和抗体量が多いと判断できる

このように、自身の中和抗体量を確認することで、免疫の獲得有無・中和抗体量を確認できるため3回目接種を検討する判断材料となります。
2回目接種を終えてから8ヶ月経ち、中和抗体量の減少が気になる方、ワクチン効果を高めたい方は、中和抗体検査キットの活用をオススメします。


感染有無を確認するにはPCR検査・抗原検査が必要


中和抗体の有無ではなく、現在の感染有無を確認する場合はPCR検査・抗原検査が必要になります。

【PCR検査】
・ウイルスの遺伝子を増幅させて検出
・鼻や咽頭の粘膜、唾液によって検体を採取して検出する
・抗原検査よりも精度が高いが、結果が出るまで一定の時間を要する

【抗原検査】
・ウイルスを構成するタンパク質などの抗原を検出
・鼻や咽頭の粘膜から検体を採取して検出する
・PCR検査と比べて精度が劣るが、15分程度で検査できる

このように、検査の目的が異なるので、何を調べたいかで検査の使い分けが必要になります。
①今感染しているか知りたい、濃厚接触者で感染有無を確認したい →PCR検査・抗原検査

②過去に感染したか知りたい、ワクチンによって免疫ができているか知りたい →中和抗体検査


まとめ

今後もコロナウイルスと抗体価についての研究が進み、さまざまなニュースが世間を賑わすことが予想されます。 自身の感染に対する状態を把握した上で、コロナウイルス情報を理解して、感染リスクを避けた生活に心がけることが最も重要です。


引き続き、3密の回避や、手洗いや手指消毒などは必要となりますので、その点もいっしょに理解しておきましょう。


まだ新型コロナウイルスの流行は収束しませんが、皆さんや皆さんの大切な方々が安心して過ごせるよう新型コロナウイルスワクチン接種後に中和抗体検査を受けて抗体の有無を確認してみましょう。

どうか皆様体調管理、予防の徹底を行いウイルスに打ち勝っていきましょう。


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これからワクチンパスポートが普及されるかもしれませんので、証明書の発行ができる場所を確認しておきましょう。


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